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ゆりかごのうた
ある春の朝、少女は長い眠りから目覚めました。
暖かな日差しがベッドに差し込む中、今まですっかり忘れていたことを思い出しました。
「そうだった、あの人との約束があったんだ」
約束とは、今度彼が帰ってきたときに、二人でささやかな結婚式を挙げようということ。
日付を確認すればもう結婚式まで時間がありません。長い眠りからかふらつく身体をこらえながら、花を探しにでかけます。
野原で良い花を選ぼうとしていると、顔に真っ黒な穴のある渦でできたような生き物が花を差し出してきました。奇妙な見た目なのに不思議と恐ろしさは感じませんでした。
少女はこの生き物にモゲタと名付けて、花探しを協力してもらうことにしました。
こうして二人の花を探す小さな、小さな旅が始まったのです。
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